夜勤を続けると寿命は縮むのか?様々な対策について
どもっ飯朔です。
夜勤は日勤よりも給料が高く、夜勤を行ったことがあるという方も多いのではないでしょうか?
社会人になってもホテルなどのサービス業や工場勤務の場合、交代制のシフトで夜勤を行わなければならない場合も多いかと思います。
夜勤のメリットはなんといっても給料が高いことですが、デメリットとして生活のリズムが崩れてしまう事が挙げられます。
今回の記事では、夜勤を行うと寿命が短くなるという説についていろいろと検証していきたいと思います。
主に夜勤によるホルモンの乱れと、DNA損傷による悪影響の二点について書いていきたいと思います。
夜勤を行っている方、夜勤を行う予定のある方は是非読んでみてください。
夜勤による睡眠ホルモンの減少が影響?
夜勤を行うと当然夜に眠ることはなくなりますね。
睡眠ホルモンとして代表的なものがメラトニンという物質です。
メラトニンは体内時計に働きかけ、上質な睡眠を行うために分泌されるホルモン。
朝起きて日光を浴びる事によって脳が覚醒した状態となり、メラトニンの分泌が止まって体内時計がリセットされて活動状態になります。
一般的に14時間から16時間たつと体内時計からの指示でメラトニンの分泌が起こり始め、私たちは眠気を感じるようになり睡眠を行います。
また、メラトニンは睡眠を促すだけでなく、細胞の新陳代謝を促したり、疲れを取ってくれたり、病気の予防や老化防止の効果もあり、私たちの体になくてはならないホルモンです。
ここで、夜勤していても寝る時間が変わるだけで睡眠量が落ちなければ問題ないのではという考え方もあるのですが、メラトニンには夜の日航が出ていない時に多く分泌される物質ですので、夜にしっかりと寝たほうが効果的だと言えます。
では、メラトニンがうまく分泌されなかったらどういったことが体に起こるのでしょうか。
まず、メラトニンが分泌されないという状況は、体内時計が乱れているということです。
体内時計の乱れによって生活習慣病や不眠症などにつながり、体の免疫力が低下して病気にかかりやすい体になってしまうというわけです。
夜勤が「DNA修復」の邪魔をする?
私たちの体は自然に「DNAの修復」というのを行ってくれてます。
DNAは紫外線や放射線などの外的要因や代謝過程や活性酸素などの内的要因によって絶えず損傷を受けています。
その損傷をうまく修復することによって健康を保っているのだが、逆にうまく修復されなかった場合病気にかかってしまうリスクが増えるという事になります。
では、夜勤とDNA修復がどのような関係を持っているのでしょうか?
これには、先ほど出てきたメラトニンというホルモンが関わってきます。
メラトニンは睡眠ホルモンと言われ、人間に睡眠を促す役割があると説明しました。
また、夜間に分泌が高まり、日中に多く寝たところで効果的ではないとも書きました。
このメラトニンの分泌低下がDNA修復の妨げになっているという結果がアメリカの研究で行われたのです。
「フレッド・ハッチンソンがん研究センター」のパービーン・バッティ博士によると、健康な若者を対象にした実験でメラトニンの分泌が少ない人ほど、DNAの修復がうまくいっていないという研究結果でした。
この研究は今年になって発表されたものでまだ多くのデータがあるわけではないですが、これが夜勤によるDNAの修復の妨げになっていることの裏付けですね。興味深い研究です。
DNAを修復するためにはどういう生活をおくればいいの?
DNAの修復とメラトニンの分泌が関係性を持っていることはわかりましたが、DNAの修復を促すためにはどのような生活を送ったらよいのでしょうか?
一番効果的なのはやはり夜にしっかりと睡眠をとってメラトニンの分泌を促すことでしょう。
人間は夜にしっかりと睡眠をとる事によって一日の疲れを癒しています。いわば人間の充電期間が夜といったところ。
夜に働くという事は私たちの体に大きな負担をかけることとなるので、こういった点からも夜勤は推奨されませんね。
しかし、夜勤を行わなければならない人も多くいます。
病気になったとき病院で入院して治療を受けられるのも、夜勤を行っている看護師や医師の方がいるおかげです。
そのように夜勤が避けられない場合には、色の濃い野菜・果物をしっかり取る事がおススメ。
野菜や果物は体に良いと言われていますが、DNAの修復にも効果的だという。
気休めかもしれませんが、夜勤が避けられない場合にはしっかりと栄養を取ってカバーすることが重要になってきます。
DNAを修復できる野菜の真相
DNAを破壊する活性酸素には濃い野菜・果物を食するのがいいということですが、野菜に含まれるビタミンEやβ-カロテンには抗酸化作用があります。
この抗酸化作用により、DNAを破壊する活性酸素を除去して酸化を防ぐことができるのです。
中でも抗酸化作用が非常に強いのがリコピン・アスタキサンチン・イミダゾールジペプチドの3種類。
リコピンを含む食材といえば、トマト・スイカ・柿・トマトケチャップが挙げられますが、調理方法によって効果が得られない場合もあるので注意。
アスタキサンチンは、鮭・イクラ・カニの殻・ヘマトコッカス藻などに含まれるカロテノイドの一種なんですが、抗酸化作用だけでなく、眼精疲労・筋肉疲労・動脈硬化予防・自律神経のバランスを整えるなど、万能な要素として知られてます。
イミダゾールジペプチドは高い抗疲労効果がある抗酸化物質。厚生労働省の研究班によると、筋組織において抗疲労効果が表れることがわかりました。
若干ですが、イミダゾールジペプチド・アスタキサンチンよりリコピンの方が抗酸化力で上回ってます。
食材そのものから摂るのは手間がかかりそうと思う方は、サプリで手軽に摂れる方がおススメです。
(参考・.j-cast、日本調理科学会、日経スタイル)
さいご
今回は夜勤で寿命が短くなる?というテーマで記事を書いてきました。
その原因は主に二つあり、一つが睡眠ホルモンメラトニンの分泌が低下し、体の抵抗力が落ちる事。
もう一つはDNAの修復がうまく行われない事でした。
夜勤は行う必要がなければ行わないほうが良いですが、夜勤を避けられない人も多くいるでしょう。そんな人は野菜や果物を多くとって健康的な食事を心がけましょう。